文字って何だろう?②【アナログ】でも【デジタル】でもないもの♪

どうも、ぺのっぺです。

(への)/

前回、

「文字は物ではなく、

量に限りがあってはならない」

についてやりました。

「コピーアンドペースト」できるから

「デジタルに近い」という内容でした。

でも、あくまで「近い」のであって、

デジタルと「同じ」ではないんです。

それは一体なぜでしょうか?

今日はそのことについて

やって行きます。(への)/

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文字はデジタルではないのか?

アナログ = 紙

デジタル = パソコン

まず、前回のを当てはめてみると

一目瞭然ですよね。

そう、パソコンの内外問わず、

文字は文字だからです。

もし、

「デジタル」と同じであれば、

紙の上の文字は、

文字ではないことに

なってしまいます。

また、もし、

「アナログ」と同じであれば、

パソコン上の文字は

偽物になってしまいます。

印刷されれば

辛うじて文字扱いされる、

という扱いになって

しまいますからね。

では、今度はこれを

コピーアンドペーストにも

当てはめてみましょう!

アナログ ≒ 写し

デジタル = コピー

そう、アナログ・デジタル問わず

「複製」できます。

複製できるということは、

どちらも数に限りがないんですね。

(つまり、物じゃない。)

ただ、両者は

複製の精度が異なります。

デジタルはコピーと本物が

100%同じですが、

アナログでは個々の字形が

厳密には異なります。

というのも、

筆圧や運指などによって、

同一人物でも同じ字を書くことは

不可能だからです。

しかし、一方で、

同一人物なら同じ筆跡になるので、

サインは長年使われてきた印鑑よりも、

本人証明に有効なんです。

印鑑はデジタルほどでないにしろ、

手書きを越える精度の複製ができるので、

かえって本人証明に不向きなんですね。

日本でも戦国大名の

花押(かおう:オリジナルサイン)

などがあったぐらいですし。

以上のことから、

文字はどうやら

アナログともデジタルとも

言えないんですね。

でも、それは一体

どうしてなんでしょう?

文字の本質は「データ」!

それは、文字の「本質」

【アナログ】【デジタル】

超えたところにあるからです。

前回、「文字はデータである」

お話ししましたよね。

でも、よくよく考えるとデータは、

アナログ・デジタル関係ないんです。

アナログだけの現実世界だって、

「データ」ですからね。

もっと言えば、

「情報」です。

文字 = 物じゃない

☆アナログ・デジタル問わず

「データ・情報」

どうやら、

アナログが物で、

デジタルがデータ

という分け方は

間違っていたようです。

アナログ = 物 

デジタル = データ・情報

文字はお金と似ている!

さて、物ではなく、

アナログでもデジタルでもない文字ですが、

実は、お金と非常によく似ているんです。

なぜなら、お金の「本質」も、

物としての紙幣や貨幣ではなく、

「数字」という「データ」にあるからです。

その証拠に

「デジタルマネー」

というのがあります。

「デジタルマネー」は

貨幣や紙幣ではなく

「データ」のみで取引されるお金です。

もし、お金の本質が

貨幣や紙幣(アナログマネー)

にあるなら、

「デジタルマネー」は

そもそも成り立ちませんよね。

むしろ、「デジタルマネー」の方が

お金本来の姿に近いといえます。

「近い」というのは、やはりお金も

アナログやデジタルを超えたところに

「本質」があるからです。

そう、「数字」という名の

「データ・情報」です。*1

そして、「文字」もこれと

よく似ているわけなんです。

「文字」もまた、

アナログにしろ、デジタルにしろ、

「お金」同様

「仮の姿」が与えられているだけ、

ということですね。

*1 ただし、お金の本質は厳密には

 データではなく「信用」ですね。

文字そのものは見えないけど読める!

だから、目に見えているのは、

あくまで文字そのものではなく、

アナログやデジタルの媒体を通して

再現されたものなんです。

(文字そのものは見えない)

別の言い方をすれば、

再現されたものは、

アナログであれ、デジタルであれ、

「文字そのもの」ではない

ということです。

その証拠に、

明朝体とゴシック体で

別の文字だなんて言いませんよね。

書体が違っても、

余程のデザインの違いがない

限り読めますよね。

でもこれは、私たちが

アナログ・デジタルを問わず、

実は「文字そのもの」

読んでいるからなんです。

文字そのものとは、一人ひとり異なるメガネのレンズ!!

「文字そのもの」といっても、

文字の理想の形とか

そんな大それたものではありません。

私たちが学習し獲得した

文字のお手本みたいなもので、

一人ひとりがごく当たり前に持っている

字形の基準みたいなものです。

もっといえば、

字形の許容範囲

です。

でも、これは厳密には

一人ひとり異なります。

その証拠に、自分のくせ字は

ふつう自分にしか読めませんよね。

だから、「文字そのもの」とは、

私達一人ひとりがかけている

フィルターみたいなもので、

厳密にはみんなバラバラなんです。

文字なので、

さしずめ色眼鏡ならぬ

「文字メガネ」

といったところでしょうか。

かけてるメガネのレンズが

一人ひとり違うと思って下さい。

(への)

例えば、漢字なら「漢字メガネ」ですが、

知っている漢字の量や書体の種類、

読んできたクセ字の数など、

学習の量や質によって、

かけているメガネの「レンズ」

一人ひとり異なってきます。

そして、私達は普段、

それぞれ違う

「文字レンズ」を通して

同じ字形を見ているんです。

再現された文字を

それぞれのかけているメガネの

「基準字形」に翻訳して読んでいるので、

人によって読めたり読めなかったりします。

(読んでいるのはあくまで

メガネのレンズである「基準字形」

なぜなら、レンズによって

翻訳可能な字形の許容範囲

が異なるからです。

許容範囲であれば、

字形が違っても、

同じ文字として読まれますが、

許容範囲の外であれば、

翻訳不能なため、

読むことができないんです。

また、翻訳できるにしても、

読みやすさや付随する印象は、

読み手によっても変わってきますし、

書体デザインによっても変わってきます。

そして、これは、漢字だけでなく、

すべての文字に言えることなんです。

まとめ

文字そのもの

「文字メガネ」

<世界に1つだけの専用文字レンズ!!>

一般に「文字」*と称されるもの

文字そのものを再現している

「仮の姿」<複製可能!!>

☆どちらも物じゃない!!

ただし、このブログでは

混乱を避けるため、

「文字」という用語を

これまで通り使い、

「文字そのもの」とは区別して

使って行きたいと思います。

以上、「文字とは何か?」でした。

ここまで2回にわたりお読み頂き、

ありがとうございました。

m(_ _)m

次回は文字の定義が

変わってしまったので、

「文字を作るとは何なのか?」

について考えて行きたいと思います。

それでは、また(への)/

P.S.重要「用語の誤用と訂正について」

「グリフ」の用語を誤用していたので、

2016年6月27日

訂正を入れることに致しました。

訂正前、

「グリフ」

“アナログの文字を指すもの”

としておりましたが、

実際は、

“フォントに対する

個々の文字種を指すもので、

ピリオドなどの記号も含む概念”でした。

3ヶ月もこの誤用に気づかず、

放置してしまい、申し訳ありませんでした。

m(_ _)m

個人のブログとはいえ、

このような間違った知識を広めてしまったこと、

大変ご迷惑をお掛けしてしまったこと等、

ここにお詫び申し上げます。

また、修正記事は当記事と、

次の記事になります。

m(_ _)m

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