アルファベットの神話を疑え!③アルファベットはバベルの塔!

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アルファベットほど

完成した文字は他にない。

たった26文字で

万物を表現できる簡便さと、

母音と子音を分けて

表記できる優れた表音性から

世界中の様々な言語で

使われているほどである。

人類の行き着いた究極の文字体系

と言っても過言ではない。

どうも、ぺのっぺです。

(への)/

前回・前々回と

アルファベットの神話を

打ち砕いて来ました。

3回目の今日は

「世界中の様々な言語で使われている」

のところを疑って行きたいと思います。

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世界中の様々な言語で使われている!

確かに、アルファベットは、

世界の幅広い言語で使われています。

ラテン文字:

世界中のいろんな言語!

ギリシャ文字:

古典ギリシャ語・聖書ギリシャ語

・現代ギリシャ語

キリル文字:

ロシア語・ウクライナ語

・ブルガリア語・モンゴル語など

中でも「ラテン文字」

普及率でダントツです。

英語はもちろん、

ラテン文字元祖の

ラテン語(古代ローマの言葉)に、

フランス語、ドイツ語、イタリア語、

スペイン語、ポルトガル語といった欧米諸語、

北欧のデンマーク語、アイスランド語、

ノルウェー語、スウェーデン語、

さらには、

トルコ語やフィンランド語などの

非ヨーロッパの言語から、

そして、アフリカ諸語に至るまで、

すべて「ラテン文字」が使われています。

また、補助文字系統も含めると、

日本語のローマ字や

中国語のピンインまでラテン文字圏です。

これはもう〜、

「世界共通の表記システム」

といっても過言ではないでしょう。

「究極の文字体系」

と言いたくなるのも無理はありません。

でも、共通なのは…

あくまで表記システムだけです。

文字の読みは

世界共通じゃありません。

世界の幅広い言語で

使われてるアルファベットですが、

その反面、読み方は

かえってバラバラなんです。

グローバルではなくローカル!

そう、「ローカライズ」です。

それぞれの言語の異なる発音体系に

ローカライズしていった結果、

言語によって異なる

バリエーションを生んでしまったんです。

それぞれの言語への

「最適化」ではあるんですが、

その代わり、

グローバル性を失いました。

共通なのはあくまで

「アルファベット」

という表記システムだけ。

文字の読み方自体は

バベルの塔そのものなんです。

例えば、こちら。

<chat VS chat>

英:chat

/ˈʧæt/(チャット):チャットする

仏:chat

/ʃa/(シャ):猫

スペルが同じでも、

単語の意味が言語によって違うのは、

表音文字だから当たり前。

でも、注目してほしいのは、

文字の読み方が異なる点です。

同じスペルなのに読みが違う!

これは世界共通を掲げる

「表音文字」にとっては、

かなりの一大事ですよね。

反対に、こちらは

発音が同じでスペルが違うパターン。

<ice VS Eis>

英:ice

/aɪs/(アイス):氷

独:Eis

/aɪs/(アイス):氷

この場合は、

単語の意味まで同じですが、

スペルだけ異なります。

同じ発音なのにスペルが違う。

これまた世界共通を掲げる

「表音文字」にとっては、

結構な一大事です。

以上2例、見て頂いたように、

アルファベットは

世界共通なわけじゃないんですね。

読み方がバラバラ!

でも、よくよく考えてみると、

これは漢字と対照的です。

漢字は日本と中国で

表記システムが違いますが、

文字の「意味」

多く共有していることから、

字面を見ただけで、

半分ぐらいは意味が通じます。

これに対し、

アルファベットは、

文字の「読み」

共有していないため、

同じ文字、同じ表記システムでも、

読みが通じないんです。

もちろん、表音文字なので、

漢字のように行かないのは当然ですが、

それでも文字の読みが共通であれば、

幾分か相互理解の助けにはなったはずです。

それこそ、

この26文字を覚えれば、

世界中の言語の発音が読める、

というふうに。

でも、アルファベットの読みは、

世界中に広がった代償として、

バラけてしまったわけなんですね。

それこそ、バベルの塔さながらに。

世界共通の国際音声記号♪

もちろん、

世界共通なアルファベットが

ないわけじゃありません。

「国際音声記号(IPA)」と呼ばれる、

世界共通の「発音記号」があります。

言うまでもなく、

表記システムはアルファベット。

ただし、

言語表記ではなく

「音声表記」なので、

「文字」ではなく、

あくまで「記号」です。

英語の発音記号のように、

話者の耳に合わせた

「簡略表記(/**/)」と、

物理的な音声の違いまで反映した

「精密表記([**])」の2種類あり、

世界中の言語学者の

「共通ツール」になっています。

(ちなみに、先ほどの/ˈʧæt/は簡略表記)

もし世界中の言語が、

これを文字として採用すれば、

一応「世界共通のアルファベット」になります。

でも、この記号は、

あくまで、世界中の言語の

「発音」を表記するための記号なので、

言語表記には適しません。

世界中の言語の発音だけ記号があり、

その数があまりに膨大だからです。

英語の発音記号どころじゃありません。

無論、26文字など、夢のまた夢。

アルファベットが文字の発音を

共有できかった理由もここにあるわけです。

つまり、世界の発音は26文字では足りない

それに、知らない言語の発音も、

覚えなければ、

書き分けることもできないので、

聞いて極楽、見て地獄な状態に…。

というより、見て極楽、聞いて地獄。orz

英語の発音記号ですら、

覚えるのが大変なのですからね。

音声学の専門家でもないと

習得は難しいです。

仮に習得できたとしても、

あくまで世界中の言語の

「発音」しかわからないわけです。

つまり、言語の習得自体は別。

なので、仮に世界を

「国際音声記号」で統一したとしても、

「言葉の壁」は越えられないわけなんですね。

まとめ

アルファベットは

世界中で使われているが

世界共通なわけではない

仮に世界共通の

アルファベットを作ったとしても

知らない発音ばかりでは

音声学の専門家でもないと無理

仮に世界共通の

アルファベットを覚えたとしても

世界中の言語を習得できるわけじゃない

だから、世界をひとつの

アルファベットに統一しても、

言語の壁は越えられない。

文字のバベル<言語のバベル

よって、究極の文字体系といっても、

期待される到達点とは異なる。

何だか堅苦しいまとめに

なってしまいましたね。(苦笑)

それでは、今日はこの辺で。

ここまで3回に渡ってお読み下さり、

ありがとうございました。

m(_ _)m

次回は予告通り、

アルファベットの良い所を

まとめて行きたいと思います。

それでは、また(への)/

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