日本の架空文字に潜む、知られざる漢字の壁とは!?

どうも、ぺのっぺです。

(への)/

さて、前回は

「古代ローマ風ローマ字」

についてご紹介しました。

「使い方」ひとつ変えるだけで、

「創作文字」になる!

というものでした。

「各国語風ローマ字」も進行中です♪

ところで、創作文字ですが、

実は、文字を作るに当たって、

日本語にだけ存在する壁

が存在するんですよ。

今日はそのことについて

お話して行きたいと思います。

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文字大国「日本」!

さて、日本は

アニメ・ゲーム文化も相まって、

文字作りがとても盛んな国です。

「創作漢字」も盛んですし、

戦前には「新たな日本の文字」を作ろう!

という運動がひそかにあったくらいの

「文字大国」なんですね。

また、外国の方のためとはいえ、

町中は色んな文字があふれています。

新聞を開けば、

「4種類の文字」

目にすることが当たり前です。

数字を含めれば5種類!!

もうこれは日本人ほど

文字にうるさい国民は

いないんじゃないか?

というぐらい

「文字文化がとても豊かな国」

なんですね。

でも、実は、

そんな文字大国日本にとって

「由々しき壁」が存在するんですよ。

「漢字」の壁

それが文字文化の

牽引役であるはずの

「漢字」の壁

です。

こんなにも多くの

創作文字・架空文字が

あふれかえっている日本ですが、

実はこの「漢字」のせいで

文字を作り切れて

いないんですね。

「作り切れていない」

というのは、

「未完成である」

という意味です。

では、どう未完成なのか?

それは

「日本語」を

表記し切れていない!

ということなんです。

例えば、創作文字の多くが

「ローマ字」をモデルとしています。

お互いに互換性も取れたもので、

ゲームやアニメ作品などでも

よく目にします。

外国のファンでも

フォントを自作出来てしまうほど、

「シンプルな構造」をしているんですね。

デザインは装飾的で

難しくはありますが…。

でも、これだけ聞くと、

とても「グローバル」

印象を受けますよね。

「日本の創作文字は

世界中で通用する

コンテンツである。」

そう思えて来ます。

しかし、一方で、

肝心の日本語が

表記し切れていないんです。

これでは「グローバル」とは

言いがたいですよね。(への;)

「漢字」が多過ぎる! 

理由はそう、

「漢字」です。

常用漢字「2136字」

対応付けて表記できていないんです。

仮にも「常用」ですから

新聞等で使われているわけですよ。

同音異義語だって日常的です。

「同音異義語」とはその名の通り、

「同じ音読みで

異なる意味を表す単語

<漢語>」です。

ですから、いくら昨今

カタカナ語が増えたからと言っても、

<漢語>抜きでは、

新聞はおろか、

日常的なやり取りさえ

ままならないんです。

カタカナ語の意味が

連想しづらく、

覚えづらいのは

周知のことですしね。

(への;)

また、一方で、

<漢語>による

「造語」のしやすさ

知られています。

教育現場などでは、

市町村と学校の名前を

単純に並べただけで

行事名になりますし、

その利便性から

多くのところに

漢字が多用されていますよね。

「漢字」なし日本語なら…?

でも、ここで、

「なら漢字抜きで通用する

日本語を選ぶか、作るかすれば

用は足りるのではないか?」

と思う方がいらっしゃるかと思います。

確かに、ゲームやアニメなど、

ある特定の文脈の文章のみ

表記できればいいのであれば、

それで十分でしょう。

それでも十分

「世界観」は表現されます。

しかし、異世界と現実とをつなぐには

表現としてまだまだ「不十分」なんです。

ローマ字は英語も表記できる!

先ほど、外国の熱心な

ファンの例を出しました。

フォントを自作してしまう

ほどの人ですから、

同じファン同士で

やりとりする際にも

そのフォントを使うことでしょう。

少なくとも、

アルファベットを使用する

言語圏であれば、

問題なく母語を表記できるので

使用には困らないはずです。

というのも、ローマ字は

「使い方」を変えるだけで

「英語」も表記できるからです。

作品世界では

日本語をつづっていても、

問題なく英語表記へ

転用できます。

仏独印中まで…

フランス・ドイツあたりは

少し字種を足さなければなりませんが、

それでも、「代用」などで足りる程度です。

さすがに、インドや中国は

無理だろうと思っても…、

インドの文字は

ローマ字に直せますし、

中国語には「ピンイン」という

ローマ字表記みたいなのがあります。

中国語の漢字に関しては

別の記事で詳しく扱いますが…、

日本語と漢字の「使い方」

根本的に異なるんですね。

そのためか、

中国語には

「同音異義語」がありません。

日本語だけです。

ですので、

日本で日本語をつづるために

作られた架空文字が、

肝心の日本語よりも

外国語表記に適している、

という「皮肉な事態」

生じてしまうわけなんですね。

架空フォントは海外向け!

別の言い方をすれば、

日本のファンは

外国のファンと違って、

その作品世界の架空フォントで、

ファン仲間とやり取りするのが

容易じゃない!

ということなんです。

同音異義語にいちいち

断りを入れなければ

なりませんしね。(への;)

太陽のひ、コンロのひ、など

和語にもけっこう

同音異義語(同訓異義語)があります。

これに対し、

外国のファンは

日常的なやりとりはもちろん、

「学問の話」まで

そのフォントですることが

可能なんです。

例えば、学術論文や

卒業論文のようなものでも、

ワープロ上でフォントを変えるだけで

異世界の学術論文になります。

英語のように不規則なつづりでも、

所詮は26種の文字の組み合わせ

に過ぎないので、

問題なく表記できてしまうんです。

 もちろん、ツイートも!

「漢字」のある日本語では、

よくて「仮名文字対応」までですので、

こうは行きません。

部分的に架空フォントになっても、

「漢字」との混ぜ書きになるので、

見た目のミスマッチから

「実用」にも向きませんよね。

これに対し、

日本語以外の言語では、

辞書にしかないような

難解語彙でも表記可能なんです。

「漢字」ではこうは行きません。

「漢字」を捨てる?

「漢字」を否定する

わけではありませんが、

ここばかりは正直、

羨ましいですね。(への;)

様々な架空フォントで

母語のすべての単語を

問題なくつづれてしまう

わけなんですから。

今はないであろう

「未来の単語」まで

潜在的につづれてしまうわけですし…。

もちろん、未来だけでなく

「過去の文芸作品」まで

そのフォントで表記することが

出来てしまうわけですからね。

日本語では

過去や伝統との

互換性を断たない限り

(=漢字を捨てない限り)

これは不可能です。

でも、それじゃあ

意味がありませんよね。

「<漢語>のみ捨てる」

ということも考えられますが、

それでは

「漢字」の存在意義が

半分失われてしまいますからね…。

以上、「漢字の壁」についてのお話でした。

m(_ _)m

でも、今日説明したのは

あくまで壁の片面に過ぎません。

そう、使い手・ユーザーサイド

「漢字の壁」です。

なので、次回は、

作り手・クリエイターサイド

「漢字の壁」について

見て行きたいと思います。

それでは!(への)/

P.S.「手書き」まで…

この記事では、

フォントでの使用を例に

話を進めていますが、

手紙など「手書き」の場合も

同様です。

もちろん、

ローマ字準拠の架空フォントでも、

字形デザインによっては

「手書き」での再現が

難しいものもあります。

でも、ある種の

「手書き体(活字体)」

として使用することが

出来てしまうんです。

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