*この記事は
旧サイト「文字部スクリプタ」
からの移転&リニューアル記事
になります。
どうも、ぺのっぺです。
(への)/
前回ローマ字が遣い方ひとつで
いろいろ遊べることを扱ったので、
今日は「漢字」で遊んでみようと思います。
ただ、「漢字」といっても
今日扱うのは表音文字としての
「漢字」ですので、
そこんところ夜露死苦!m(_ _)m
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●漢字は真名と仮名
「仮名」というと、どうしても
「ひらがな・カタカナ」が
真っ先に浮かんでしまいます。
しかし、仮名の本質は
その字形ではなく、あくまで、
その「使い方」にあります。
その証拠に最古の仮名である
万葉仮名は「漢字」です。
あくまで「漢字」なんだけれども、
その使い方が「仮名」だということです。
もちろん、
「真名」としての漢字と
混ぜ書きもされましたが、
「仮名」はもともとは
文字名ではなかったわけです。
ちなみに前回の「遣い方」とは
漢字が違うので注意して下さい。
「遣い方」はあくまで
仮名遣いやローマ字遣いのことでしたが、
仮名として「使う」というのとは
また意味が違います。
それと、この記事では
万葉仮名を扱う都合上、
漢字を真名と仮名とに
呼び分けて説明して行きます。
◯万葉仮名を現代風に!
さて、今回は
万葉仮名を現代風に出来ないか?
模索して行きます。
ただし、
真名との混ぜ書きは省きます。
それでは、まず、
現代風にするに当たって、
以下の3つを決めて行きましょう。
①小文字「ぁぃぅぇぉゃゅょっ」
特に「ッ」をどうするか?
②濁点・半濁点をつけるか?
それとも別の漢字を当てるか?
③長音符号は使うか?
それとも母音を重ねるか?
①小文字
現代風にするにあたって必須ですね。
でないと旧仮名遣いになってしまいます。
「ツ」は「川」に由来するので、
「ッ」の方をどうするか?
「ツ」の方に形の似ている
「州」を当てて、
「ッ」に「川」を当てる
というのが、まず考えられます。
または、文字通り
「小文字」にしてしまうのも
ありでしょう。
②濁点・半濁点
これは「冫」や「口」を付けて
漢字風にすることも考えられますが、
いっそ「点なし」で行くのも
面白いかもしれません。
③伸ばす音
「ー」を使うとカタカナ風、
母音を重ねるとひらがな風になります。
万葉仮名の強み!
次に、万葉仮名が
ひらがな・カタカナに
勝る点を挙げてみます。
壱:単語によって
最も近い意味合いの仮名を選べる!
弐:一拍以上の仮名を当てられる!
壱:意味を込めた仮名
万葉仮名の醍醐味みたいなものです。
表音文字なのに
表意性を意識して選ぶ。
これは結構面白いですよ。
ただし、真名としての漢字使用を
習得していることが前提ですので、
厳密には仮名だけの表記ではないですね。
弐:2拍3拍
借訓の利点ですね。
借音でも2拍を表せるので
ひらがなやカタカナよりも
スペースを短縮できます。
もちろん、
画数では敵いませんが、
フォントにできれば、
タイピングに画数は関係ないので、
文字数の少ない万葉の方が速く打てます。
その他工夫イロイロ!
更に、工夫として考えられる
「遣い方」も挙げてみます。
イ、助詞や助動詞などは
専用の仮名を決めておく
は者・て弖・へ辺.etc
ロ、文節で分かち書きをする
漢字一色となると
アルファベットのように
分かち書きが必要になります。
ひらがな一色でも同様ですが。
ハ、ひらがなやカタカナの
もとになった漢字を基本の仮名とする
かぶっている字も多いので、
好きな方を選んで統一すると
良いかと思います。
二、カタカナ語や外来語は
基本の仮名で表すか、明治のものを使う
瓦斯(ガス)
珈琲(コーヒー)など。
ホ、オノマトペは
ニュアンスの出る漢字を当てる
綺羅綺羅(きらきら)
飛良飛良(ひらひら)など
へ、呉音だけでなく、
音訓全般から発音を借りて来る
仮名は呉音を借りて作られました。
例えば、「美」は「み」の仮名です。
ちなみに、
美人は呉音では「みにん」、
美女は「みにょ」です。
しかし、美男は「みなん」ではなく
「びなん」なんですよね。
しかも「なん」は呉音。
ト、旧仮名遣いの現代文を万葉仮名にする
前回の記事同様、こちらの方が
単語の区別はつけやすいです。
しかし、現代風に若干反しますね。
チ、「!&?」と
顔文字・絵文字は許容する
これぞ現代風です!
リ、数字は「大字」を使う
「大字」とは
「壱」や「弐」のことです。
あと、ここでは触れてませんが、
万葉仮名は本来
すべて「旧字体」です。
なので、新字体にするだけで
現代風になります。
ちなみに、
「壱」や「弐」は新字体。
また、反対に、現代文も
旧字体を使うだけで古典風になります。
〜
以上です。m(_ _)m
それでは、最後に
有名な万葉仮名で
現代の看板を写して
この記事の締めくくりに
したいと思います。
【山上復有山口】
⇒出口
それでは、また(への)/
P.S.真名との混ぜ書き
もし、真名と混ぜ書きするなら、
万葉時代の漢字を当てると
面白いと思います。(への)
「二遍(ふたたび)」
「今旦(けさ)」
「徃(ゆく)」など
あと、「飛鳥(あすか)」などの
「熟字訓(じゅくじくん)」も
いいですよね。(への)
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