変体仮名で自分だけのイロハ歌を選ぶ〽ヨ

どうも、ぺのっぺです!
(へ の)/

前回は通りの中から
「カ」の字を1つ選びました♪

15回目の今日は
「ヨ」の字を選んでいきます!

それでは、早速参りましょう!*

*Koin 変体仮名さんに
掲載されている種類の中
から選んでいます。

>>参考:Koin変体仮名

実際の変体仮名は
もっと種類が多く、
書き方も多様ですが、

収拾がつかなくなるので、
Koin変体仮名さんに
掲載されている中から
選ぶことにします。

現代ひらがな・カタカナモデル

まず最初に、
現代のひらがな「よ」と
カタカナ「ヨ」の元になった
変体仮名を見てみましょう!

與(よ・ヨ)

與(与)⇒
     
     ⇒よ

(現代ひらがなは漢字から
変体仮名を経由して出来上がった!)

ひらがな・カタカナどちらも
「与」の旧字「與」が共通モデルですが、
ひらがなは「与」、カタカナは「與」が
それぞれのモデルですね。*

*新字体の「与」は「與」の略字。

與⇒ヨ

(カタカナは漢字の部首を取って
変体仮名とは別に直接できた!)

意味は「与える」なので、
これはデザインの好みで選ばれると
いいでしょう。

第3の仮名たち

続いて、第3の仮名(造語)

現代のひらがな・カタカナに選ばれず、
歴史の影に消えていってしまった
本当の変体仮名たちです…。

光を当てて、見てみましょう!

代⇒⇒Ø

(第3の仮名は現代仮名にない)

「我が世」の「世(よ)」は
「代(よ)」とも書けます。

「代」の字は文字通り「世代」
の意味合いが強い字ですが、

古文ではもっと多様な意味で
使われていました。

イロハ歌の内容的に合いそうな
意味だけを以下に抜粋します。

人の一生。生涯。また、寿命。年齢。「わが―の終わり」

 一人の支配者、または一つの系統・政体に属する支配者が政権を維持している期間。時代。「明治の―」「武家の―」

 仏教で、過去・現在・未来のそれぞれの期間。前世・現世・来世のそれぞれ。「あの―」「この―」

 出家した人の住む世界に対して、凡俗の住む世界。俗世間。「―に背く」

 人が互いにかかわりあって生きていく場。世の中。社会。世間。「浮き沈みは―の習い」「新しい思想を―に広める」

12 男女の仲。恋情。

「むげに―を思ひ知らぬやうにおぼほれ給ふなん、いとつらき」〈・帚木〉

参考:goo辞書「世/代の意味」より抜粋

それぞれ「我が世」に要約して
当てはめ、解釈します。

1私の一生・生涯(My life)
2為政者(私)の治めていた世
(My world)
4私の(いる)この世
5私の(いた)俗世
6私の(いた)世間
12私の恋(My love)

作者の年齢性別経歴は不詳ですので、
どれもありえそうですが、

4と5と6は「我が世」と呼ぶのは
少し変ですからね。

1の「私の生涯」か
12の「私の恋」あたりが
「我が」と所有で意味をつなげてる点、
妥当ではないでしょうか?

確かに、4の「この世」も、

「この世の誰が私も含めて常だろう?」

と、意味は通りますが、

「この世を我が世」

と呼んでいるのに、
違和感を覚えていまいます。

「この世」を「我が世」と呼べるのは
「藤原道長(966〜1028)」ぐらいですからね。

この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 
虧(かけ)たることも なしと思へば

確かに、現存する最古のいろは歌は
今のところ1079年成立の
『金光明最勝王経音義』
(こんこうみょうさいしょうおうぎょうおんぎ)

なので、作者が道長だった線も消えません。

道長だった場合は、当然2の意味合いも
入ってきますね。
(私の治めていた世・君が代の代と同じ意味)

私的には作者が女性だった場合は
「小野小町(生没年不詳、9世紀頃)」

男性だった場合は
「藤原道長(966〜1028)」

だと考えていますが、

どちらもかなりの有名人なので
詠み人知らずになる理由がわかりません。

ただ、このシリーズはあくまで
「自分だけの仮名を選ぶ」のが目的!

なので、
いろは歌の作者が誰だったのかを

推理するのが主軸ではありません。

あくまで仮名選びの参考までに
留めておいてくださいね。

その方が、こうして
「作者は誰だったのか?」
と、推理する楽しみ方も出来ますからね♪

夜⇒⇒Ø

(第3の仮名は現代仮名にない)

イロハ歌の詠っている季節は
春や秋でしょう。

あるいは、夏の桜か冬の紅葉で
夏と冬。

でも、時間帯はいつなのか?
朝方?昼前?それとも夕方?

もしかしたら、夜かもしれません。

そこで、この「夜」の字です。
この仮名を選べば、
夜の時間帯を表現できます。

合わせて「マ」の字に「間」の字を
選べば「夜間」ですね。

(間)
仮名としては「やま」と読むので、
「山」と掛けることができます♪

余⇒⇒Ø

(第3の仮名は現代仮名にない)

「余力」の「余」の字。
一人称の「余(よ)」にも使われます。

むしろ、「余る」の意味は
本来なかったみたいです。

余・予(よ)

平安時代以後使用されるようになった。余・予共に「われ・わ」と訓じる。なお、現在余・予を「あまる」「あらかじめ」とも訓じるのは古来の読みではなく、昭和21年内閣告示第32号『当用漢字表』によって、本来別字である餘(あまる)と余(われ)、豫(あらかじめ)と予(われ)がそれぞれ同字形となったからである。

引用元:日本語の一人称代名詞-Wikipedia

ただ、「我が」と来たあとに
「余(よ)」と一人称が連続するのは
意味合い的にもくどい印象を受けます。

なので、意味よりは字のデザインで
選ぶといいでしょう。

餘⇒⇒Ø

(第3の仮名は現代仮名にない)

「余る」の旧字です。
くずし字も先程の「余」に
「食」が加わっただけのデザインです。

こちらの字が本来の「余る」の字。

餘る(あまる)

これも意味というよりは
デザインで選ぶといいでしょう。

まとめ



以上、全7通り!

「イロハニホヘトチリヌルヲワカヨ」で

833,154,416,640*7
=全5.832,080,916,000通り!
(約6兆通り)

さて、みなさんは
どの仮名を選びましたか?

今回のポイントは

「我が世の解釈」でした。

私としては、

1行目のはじめ3文字の「いろは」は
「花の色は〜」

2行目のはじめ3文字「我が世」は
「この世をば〜」

の歌をそれぞれ連想しましたね。

また、1行目の「イロハニホヘト」は
女性的な印象…

対し、2行目の「ワカヨタレソ」は
男性的な印象…

をそれぞれ受けました。

ただ、現存する最古のイロハ歌が
すべて「男手」と呼ばれる
「真仮名(万葉仮名)」
で書かれているので、

作者が女性である場合は、
「女手」である「ひらがな」
書かれていたものを
正式な形(万葉仮名)で書き直した

という場合でもないと、
考えられないかもしれませんね。

〜〜〜

さて、それでは文字ブとしては
「夜」の字を選びます。

理由は2つ!

夜間(山)とかかるから!

②世(代)の多様な解釈を
「夜」という1つの表現に
まとめられるから!

〜〜〜

というわけで、15回目の今日は
「ヨ」の字を選びました!

次回は「タ」の字を選んでいきます。

>>16回目:「タ」

それでは、今日はこの辺で。
また次回お会いしましょう!
(の へ)/

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする