英語は表音文字じゃないの!?表音文字が表音たる所以とは何だろう?【移転記事】

*この記事は

旧サイト「文字部スクリプタ」

からの移転&リニューアル記事

になります。

どうも、ぺのっぺです。

(への)/

今日は英語のスペルについて

考えて行きたいと思います。

前回、表音・表意・表語について

ざっくり見て行きました。

でも、具体例に乏しかったので、

今回は「英語」を例に

「表音文字」とは何なのか?

見て行きたいと思います。

(への)/

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ローマ字と英語は別人格

さて、みなさんは

英語のスペルをどのように

覚えたでしょうか?

私は

「light・night・knight」

というふうに、

同じ綴りのあるものを

グループにして覚えましたね。

(への;)

「igh」族とでも言えましょうか。

他にも「fight」「kight」などがそうです。

でも、これって変じゃありません?

英語は表音文字の

「アルファベット」

使っているんですよね。

表意文字は

「数字」や「顔文字」を除いて

使っていないはずです。

確かに、「o」が「ハグ」で

「x」が「キス」だとかはありますけど、

あくまで「表音文字の使い手」ですよね?

何より、私達がこうして

タイピングに使っている

ローマ字と同じ「26文字」のはずです。

そりゃ、私、はじめの記事の方で

「言語が違えば別文字である」

とは言いましたけれども、

あまりに何かが決定的に違いますよね?

そう、何だか

A さん
英語は表音文字じゃないんじゃないか?

みたいな不気味さがしません?

だって、「igh」族なんてまるで、

「漢字の部首」みたいじゃないですか!

こんなんで、

「表音文字」って言えるんでしょうか?

その証拠に英語には

「発音記号」がありますよね?

ちょうど、漢字に振る

「フリガナ」みたいに。

いくら正確な発音を書く必要が

「ない」からと言って、

「発音記号」が必要なのは、

どうにもおかしくありません?

とにもかくにも、

英語のアルファベット26文字と

日本語のローマ字26文字が

「別人格」であることは

確かなようです。(への;)

英語は音声を綴れない!?

表音文字はその名の通り

「音声」を綴ります。

ですから、

「単語」の書き取りだけでなく、

「音声」の書き取りが出来てこその

「表音文字」だと言えます。

例えば、日本語のローマ字は

言語化できない音声単体の羅列を

綴ることが出来ます。

aaaaaiiiiiuuuuu

日本語という

「言語」を参照しなくても

「音声」を表記できるんですね。(への)

対し、英語のアルファベットでは

こうした「音声」の書き取りは出来ません。

どうしても、

英語という「言語」を介さずには

表記できないんです。(への;)

errrrreeeeeeoooooo

それは何故なのか?

以下、英語のアルファベットが

音声の書き取りができない原因とともに

考えて行きたいと思います。

Aのかげぶんしん!!

日本語のローマ字と

英語のアルファベットの最大の違いは、

「文字の読みの多さ」です。

ローマ字には

ヘボン式・日本式などありますが、

基本それぞれ「一字一音」

発音が統一されています。

ローマ字の「A」はどんなときも

「ア」一音を指し示します。

そのため、

単語のスペルを綴らなくとも、

文字レベルで「ア」の音を

「A」と綴ることが出来るのです。

対し、英語のアルファベットは

「一字多音」です。

「A」ひとつに、

「Apple」の「æ」

「And」の「ə」

「wAter」の「ɔ」

など多くの発音が割り当てられています。

そのため、

「A」と書いただけでは、

どの「Aの音」かわかりません。

単語のスペルを綴らないと、

どの「Aの音」なのか

特定できないからです。

表音文字なのに、

文字単位ではなく

単語単位で文字の発音が決まる!

そのため、単語から独立した

音声そのものを表記しようとすると、

スペルによる音声の特定がないので

表記不能に陥るんですね。

できたとしても限定的!

errrrrrrr

表音文字なのに

どうして発音記号が必要なのか?

その理由はココにあるわけです。

何より「igh」族のような

特異な発想が出てきてしまうのも

これのせいなのです。

*ちなみに、

「c・k・q」のような「一音多字」は、

ちゃんと「一音」を指し示せるので、

音声の書き取りに支障をきたしません。

ローマ字も色々な綴方がありますが、

タイピングを見てもわかる通り、

結果として「一音」が出力されるなら

問題ないんです。

「ク」=cu・ku・qu

不完全表音文字

「一字多音」でも

広い意味では、表音文字に含まれます。

しかし、「一字多音」では

単語への依存度が高くなり、

音声単体を綴るのに不便なんです。

確かにどんな表音文字でも、

単語を綴れば、ある種、

表語文字化します。

イタリア語のアルファベットもそうですし、

日本語のローマ字や仮名だってそうです。

それでも、

「表音文字」といえるのは

単語だけでなく、

音声(非単語や外国語など)

を表記できるからです。

ところが、

英語のアルファベットは

「一字多音」が多いため、

スペルに強く依存していますし、

そのスペリングまで

不規則(多規則)なものが多いです。

スペルが多規則だから

一字多音なのか…

一字多音だから

スペルが多規則なのか…

(への;)

だからといって、

「表語文字」

というわけではありません。

表音文字も表意文字も表語文字も

最終的には「単語を表す」わけですから、

単に発音表記が「不完全」としか言えません。

言うなれば、

「不完全表音文字」です。

表語文字よりの表音文字

といった感じですね。(への)

まとめ

●日本語のローマ字は

「一字一音」

「A」=ア

だから、

文字単位で

発音が決まる!

そのため、

音声単体の表記が容易い!

いわば、「完全表音文字」

○英語のアルファベットは

「一字多音」

「A」

=/æ/・/ə/・/ɔ/…

だから、

文字単位では

発音が決まらない!

単語単位で

発音が決まる!

そのため、表音文字なのに

音声単体の表記が難しい!

いわば、「不完全表音文字」

以上、今日は表音文字について

英語のアルファベットと

日本語のローマ字の違いから

見て行きました。

同じ26文字でも

表記言語や発音の違い、

スペリングの仕方によって

こうも別物と化すわけです。

(への;)

さて、次回は「漢字」についてです。

創作文字関連から少し寄り道しますが、

よろしくお願い致します。m(_ _)m

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コメント♪

  1. 中山 より:

    大変面白く拝読しました。イギリスは長いことフランス系の王室に支配されていて、上流階級ではフランス語が使われていたことが大きな原因ですね。
    少し気になったのは、Cが一音多字で問題無いというように書いてありますが、例えば
    cease の c の発音は s です。ラテン語からフランス語を経由したcはsの発音です。
    ラテン語でCaesarはカエサルですが、英語ではシーザーです。

    • ぺのっぺ より:

      中山さん、コメントありがとうございます。(への)/
      返信遅れてすみません。m(_ _)m

      ご指摘の通り、「C」の[一音多字]の記述には、
      不備がありました。m(_ _)m

      ローマ字における、
      「c・k・q」の[一音多字]を取り上げたのですが、
      「ク」の発音を表す場合のみ例示して、
      「問題ない」と記述してしまいました。

      また、前後の文脈を見ると、
      ローマ字ではなく、英語における「c・k・q」が問題ない、
      という風にも読めてしまう書き方でした。

      すみません。m(_ _)m

      ここでの記述の意図としては、

      [一音多字]が〈一字多音〉と違って、
      音声の書き取りを破綻させるものではない、

      ということの例として添えたかった
      だけだったのですが…、

      どうやら藪をつついて
      蛇を出してしまったようです…(汗)

      まさに蛇足でした!m(_ _)m


      「c」はローマ字の[一音多字]の例としても
      不完全でした。

      ワープロ式ローマ字では、
      「ci」は「ci(し)」、
      「q」も「qi」が「qi(くぃ)」と変換されます…。

      あくまで、「ク」の発音に限定したときだけ、
      「k」との間で[一音多字]の関係なのであって、
      「c・q」は基本〈一字多音〉の文字でした。

      問題ありありでしたね。orz

      huzi:fuji

      あたりが例としては、まだ良かったかも知れませんが、
      「zi=じ」は・・・英語学習後だと判断の分かれる所…。

      ただ、誤解しないで頂きたいのが、
      「c・q」が〈一字多音〉でもあるからと言って、
      [一音多字]が音声の書き取りを破綻させるわけではない
      ということです。

      なぜなら、[一音多字]は、
      日本の変体仮名のように、好きな文字を選んで並べても
      自他ともに読めるからです。

      coko cala = koko kara

      [一音多字]でも「ここから」と読める!


      ただ、一方で、ローマ字においては、
      「c・q」が〈一字多音〉であっても、
      音声の書き取り自体は破綻せずにできるんです。

      でも、おそらくこれには2つ理由があるように思えます。

      1,
      「c・q」が「し」や「くぃ」などの異音になるのが、
      単語ごとに不規則に決まるのではなく、
      イ・エ段などの母音レベルで規則的に決まっているから。

      ca(か) ci(し) cu(く) ce(せ) co(こ)
      qa(くぁ) qi(くぃ) qu(く) qe(くぇ) qo(くぉ)

      2,
      【一字一音】のセット(50音)が
      すでに一式出来あがっているから。

      例えば、カ行は専ら、「k」を使って表されます。
      「k」は「c・q」と違って、【一字一音】の文字。

      だから、「c・q」のような
      〈一字多音〉の文字と併用されいても
      【一字一音】の「k」が補えてしまうため、
      カ行の書き取りは破綻しないのではないか。


      でも、これはつまり、ローマ字というよりは、
      日本語自体が自身の発音を網羅できる
      【一字一音】のセットを一式持てている
      ということでもあります。

      そう考えると、
      ローマ字が【一字一音】だからというよりは、
      日本語の50音のおかげなのかもしれません。

      対し、英語は、「発音記号」が
      作られたことからもわかる通り、
      一式を持てていませんし、

      仮に持とうとしたら、あれだけの文字種を
      足さなければならなくなるわけですからね。

      何より、英語の場合、
      過去との文献上の互換性が失われます。

      表音文字とは言っても、文字として使われる以上、
      単語表記とその保存が第一目的なので、
      そうしたことは、そうそう行えませんよね。

      対して、日本語のローマ字は、
      英語やイタリア語などとも違って、
      それだけで単語を書き分けようというものではありません。

      なので、「単語表記」ではなく、
      むしろ、「発音表記」の方が第一目的になります。


      p.s.

      おっしゃる通り、英語の「c」は
      かつてのフランス語の影響で〈一字多音〉ですよね。
      有名なノルマン・コンクエストによるものです。

      英語もそれ以前の古英語の時代は
      イタリア語やドイツ語並に規則的な綴だったみたいですけど…。

      もちろん、一律なスペリングが決まってたわけじゃないので
      同じ単語でも何通りか書かれた例はありますが、
      いくら一律でも不規則な現在の綴より、幾分かマシだったかも知れません…。


      でも、英語の「c」はまだ規則的な部類ですよね。

      「ghoti(=fishと読める)」
      の例に代表されるような
      不規則なスペリングには、ほとほと手を焼きましたし…。orz

  2. 梅澤紫音 より:

    素晴らしいご提示を拝読いたしました。大変有難う存じました。
    ______________________

    表音文字について
    【英語の筆記体】と【遊絲連綿=平安時代のかなの代名詞】へ
    比較対照の視点をおき考察いたしました。
    ______________________以下の通りです。

    日本語は中国を真似た【象形文字(甲骨・金文・篆文)】のごとく
    【カタ】から入った言語と謂えるのではないでしょぅか?

    【地名や人名の固有名詞を表記】するにあたり、漢字を「一字一音」
    にした初めが5世紀ころ、7世紀半ばころには仮名は、表音文字の
    一音一文字の和歌に通行しました。

    英語には現在も「筆記体が存在」し、各人により様々な筆記体様式
    となりますが、日本の【連綿体=筆記体「仮名→かな」表意文字】は
    現代ではほぼ消滅に近い状態です。
    _______________________________

    昨晩、カラスが逃げ立つ音声が【グワーッア】であることを知りまし
    た。
    私事ですが、夜半に襲われたわたくしの音声は【グギャーッア】でし
    た。(キャーなどといぅ甘いものではなく、自らが吃驚仰天!)

    カラスにとって【危険とする音声が『グワーッア』である】と研究家
    の説でした。
    _______________________________

    さて
    【心】が【心臓から生まれた象形文字】であることは周知の処です。
    ところが
    【肺と心臓】で【一臓器】とも見える【肺と心臓】の象形は、実際
    の臓器とはだいぶかけ離れています。

    【心臓】は【血液循環の原動力となる器官(ポンプ)】です。
    【喜んだり、慈しんだり、悩んだり、苦しんだり】する情動を直接
    司る器官ではありません。

    ではなぜ?
    【心臓の心の漢字へ『所謂情動のこころ』へ変換表記した】のでし
    ょぅか?
    それは
    【ドックン♪ドックン♪ドックン♪ドックン♪】の【心臓の搏動】
    により生じる音から、発想されたのではないでしょぅか…

    フランス語では【喉から吐き出し鼻へ抜ける】よぅな発音を要
    しますが、英語も【舌を喉近くまで丸めたり、舌を上下の歯で
    挟んだり】と、口を大きく開けて、口内エネルギーを要する発
    声をします。

    本来は
    【危機を共通とする、種の保存本能】から【人類】も、
    【獣声・鳥声】のよぅに【様々な音を発する】処から
    【言語】となり【文字】誕生となる順序だったのではないで
    しょぅか…

    ここで、わたくしの拙い結論でございます。
    ▶︎【文字誕生が『カタチ』から入った世界】では、
    ▶︎アイディアや考察も規格内に収まり易い_統制され易い_
    といぅ私論に至りました。

    つまり、
    ▶︎【大衆を、絶対専制的に統制する目的】で
    ▶︎【君主の神格化による英雄伝記録】の為の象形文字誕生が
    浮上いたしました。

    • ぺのっぺ より:

      梅澤紫音さん、
      丁寧なコメントありがとうございます。

      返信おそくなりました。m(_ _)m


      なるほど、平安の崩し字は
      連綿体とも言うんですね。

      勉強になりました。m(_ _)m

      今は活字離れで、
      欧米などアルファベット圏でも、
      筆記体は衰退していると聞きます。

      おっしゃる通り、
      現代では英語の授業で習うような
      統一されたものではなく、

      各人の我流になっているので、
      個人的なメモ字体のようになっているんですね。

      対し、日本語ですが、こちらも活字離れが進み、
      つなげ書きどころか、ふつうの片仮名さえ、
      クセ字が激しくなっている始末です…。

      シとツなどが入れ替わっている人もいますしね。

      でも、日本語の連綿体は英語の筆記以上に
      消えつつある。それはなぜなのか?

      私は美術部だったので
      書道のことは調べた程度しか知らないのですが、
      少し私見を述べさせていただきますと…、

      おそらくこれは、紙やペンなどの
      筆記媒体がアルファベットと連綿体とでは
      違うからだと思います。

      そもそも、なんで、
      昔の人は読みやすい楷書ではなく、
      草書を使い、つなげ書きまでしてきたのか。

      おかげで何百年後かの子孫は一字も
      読めやしませんよね。

      でも、それは、おそらく、筆記媒体が
      和紙と筆と墨だったからでしょう。

      お習字で経験するように、
      和紙と筆と墨で文字を書くと、
      一字一字に使うエネルギーが
      紙とペンの比ではありません。

      楷書のように画数の多いの書体では、
      日が暮れるし、肩もこってしまいます。

      でも、草書なら、ほとんど一筆書き速く書け、
      考えるスピードにもついてこれる。

      だから、読みづらくても、
      連綿体のような「くずし字」が主流だったのでしょう。

      当時としては、草書の方が
      経済的だったのかもしれません。

      でも、和紙と筆と墨でなくなった今となっては、
      草書の利点はもう低いです。

      紙とペンでも書けるには書けますが、
      横書きが主流の現在では、
      つなげ書きはできませんし、

      元々、縦書き用の崩し方なので、
      筆運びなどの運用も活かせず、
      メモ字体としての利点も、そこまで高くないでしょう。

      そのため、連綿体は、
      元々、紙とペン(羽ペン)で書かれていた
      欧米の筆記体に比べ、用途が限定的になり、

      その結果、絶滅状態に瀕してるのだと
      私見ながら思います。


      実は、漢字の「心」は、
      甲骨文字の段階で結構
      「ハートマーク」なんですよ!

      >>https://www.google.com/search?q=%E7%94%B2%E9%AA%A8%E6%96%87%E5%AD%97%E3%80%80%E5%BF%83&client=ubuntu&hs=Jp5&channel=fs&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ved=2ahUKEwjPuOSmz9zdAhUH9bwKHeOMDXMQsAR6BAgGEAE&biw=1311&bih=670#imgrc=FT9-5cDf6n9AeM:

      対し、ヒエログリフの心臓は
      リアルな心臓の形をしています。

      >>https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Heart_amulet

      どちらも、「心臓に心がある」と
      考えられた文明なのに、
      この対比は面白いですよね。

      でも、ふと思ったのですが、

      「心」はもしかしたら、
      六書(りくしょ)でいう
      「転注文字」なのかもしれません。

      六書は漢字の成り立ちを
      6分類したものですが、

      その内の転注文字というのが、
      これまた変わった分類なんです。

      例えば、「楽」。
      これはなんと、音楽は楽しいから、
      来ているそうですよ。

      >>https://kids.gakken.co.jp/jiten/5/50011290.html

      つまり、意味が転じた漢字。
      それが転注文字なんです。

      心は一般に、心臓の象形文字とされますが、
      もしかしたら、心臓のドクンという音から
      連想され、「心」の意味に転じた
      転注文字なのかもしれませんね。

      もちろん、いつどの時点で
      心の意味になったかはわかりませんけど、
      甲骨文字の段階でハートマークだったので、

      >>https://www.google.com/search?q=%E7%94%B2%E9%AA%A8%E6%96%87%E5%AD%97%E3%80%80%E5%BF%83&client=ubuntu&hs=Jp5&channel=fs&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ved=2ahUKEwjPuOSmz9zdAhUH9bwKHeOMDXMQsAR6BAgGEAE&biw=1311&bih=670#imgrc=FT9-5cDf6n9AeM:

      もしかしたら、誕生当初から、
      情動の心だったのかも知れないですね。


      というより、むしろ、
      ハートマークの起源はどこなのか
      気になります。

      ウィキペディアでは、
      諸説あって定かではありませんし…。

      >>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%88_(%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%AB)

      漢字のような象形文字を持たない
      欧米から入ってきたので、

      中国や日本由来ではないのは
      確かなんですけどね…。

      あの図案は一体どこから来たのか?
      星型のルーツならわかるんですけどね…。

      >>https://penoppe.com/archives/5049


      言葉は鳥獣と共通の心の叫びに由来する。
      確かに、そうかもしれません。

      現代の諸言語でも、
      擬音語や擬態語は多いですからね。

      鳥などと共通の発声方法というのは
      オウムなど見ても分かるような気がします。

      フランス語のRはもはや呻りですからね…。
      (シャンソンのRの方が綺麗なのになぜ?)

      ただ、危機を告げるアラーム以外にも、
      親が子を呼ぶ声や、求愛の声なども
      言葉のルーツにあるように思います。


      そもそも、言語自体が、
      アイディアや考察を自らの規格内に
      収めてしまいます。

      また、言語によってアクセスできる情報も
      偏ったり、限られたりしてしまいます。

      なので、象形文字による連想の制御は、
      そうした言葉による情報統制や
      表現上の制限に比べれば…、

      そこまで強力ではないと思いますよ!

      例えば、
      象形文字を持たない英語ですけど、

      主語を省略できないなどの
      表現上の制限がありますよね。

      (一部、口語では、主語の「I」を省略して、
      ”Love you!”のように言うことがあるみたいですが、
      例外的で一般的ではありません。)

      もちろん、
      象形文字の成り立ちやその派生関係が、
      言葉による思考の制限や誘導を
      強化している側面は否めません。

      でも、一方で、
      言葉とは異なる思考様式や連想を
      提供したりもしています。

      特に、日本語の場合、
      漢字が自前の「字典」を持つので

      日本人は日本語(国語辞典)と
      漢字(漢和字典)の両方で思考している
      と言えます。

      もちろん、
      両方に思考を制限されている
      という見方も出来ますが、

      言語による思考の制限を、ある種、
      文字による思考の制限が相殺している
      面もあるので、二重の枷というべきでは
      ないでしょう。


      でも、やはり、漢字は部首や字面に
      意味の連想が引きずられるので、
      絶対王政的というのは一理あると思います。

      実際、漢字のような象形文字の創造には
      中央集権化の意図も多分にありましたからね。

      例えば、ヒエログリフは、
      ファラオが神の化身であるということや
      エジプト神話と密接に関わっていましたし、

      秦の始皇帝が定めた篆書は、
      当時バラバラだった漢字を
      一つの書体に統一し、
      中央集権化する狙いがありました。

      その際、文字の成り立ちなどにも
      操作が入ったのかも知れません。

      そして、その意図が失われた後世でも、
      漢字の成り立ちなどに残り続けているのかも
      しれませんね。

      特に、日本語では、同音異義語も相まって、
      字面による連想は中国語よりも激しいでしょう。

      訳語なども、漢字の意味に引きずられてしまう
      ケースがありますからね。

      例) 「形而上学」

      形?上?ああ、三角形のイデア。

      ただ、漢字の場合、
      象形文字の書体がデフォルメされ、
      ある程度抽象化されているので、

      意味の誘導といっても、
      それほど強力ではありません。

      ヒエログリフのような
      誰が見ても印象を引きずられる
      絵文字の外見ではないからです。

      そのため、外国の方にとっては
      漢字を絵として学習することも難しいわけです。


      以上、まとまりのない長文、
      失礼致しました。m(_ _)m