どうも、ぺのっぺです。
(への)/
前回はアラビア数字に仕掛けられた
カンマの罠について見て行きました。
そこで今回は、アラビア数字に
カンマの罠を仕掛けたのは
一体「何」なのか?、
それを少し探って行きたいと思います。
そのために、まずは、アラビア数字が
どうして世界中で使われているのか?
見て行くとしましょう。(への)/
スポンサーリンク
アラビア数字は英語が読めなくても読める!
たった10個でカンタンに
つづれるアラビア数字。
英語が読めなくても読めます。
なので、英語よりもグローバルです。
アラビア数字は
どんな言語でも読める
英語はもちろん、
ドイツ語やフランス語でも、
アラビア数字にしてもらえば、
読むことが出来ます。
これは、漢字が読めれば
日本度や中国語がわからなくても、
お互いに意味が取れるのと
ちょうどよく似ています。
でも、漢字の場合は
意味の違いや文法の違いがあるので、
類推の域を出ません。
勉強
= 無理にさせる in china
これに対し、
アラビア数字は、
意味が単純な上、
世界共通なので…、
どんな言語話者でも、
言語を超えて理解することが
出来るんです。
10
= 十,ten,Zehn,dix,dieci,dez…
ハートマークなどの
絵文字と似ていますが、
各言語の単語に直されて
発音される点で異なります。
♡=♡
アラビア数字は言葉に出来ない数も表せる!
数は言語では
「数詞」によって表されます。
例えば、日本語なら
「一十百千万〜無量大数」
までがそうですね。
でも、漢数字では
「無量大数」より
大きい数を表せません。
(仏典でも不可説不可説転が限度)
英語の場合は、
もっと小さな「ヨタ」で
止まってしまいます。
それより先は、
沈黙の巨大数なんです。
(小数も同様!)
しかし、
アラビア数字なら
言葉に出来なくても
表すことが出来ます。
「0」を足せばいいだけです。
(書き切れないなら指数でOK)
しかも、
言語を超えて
伝えることが出来ます。
というのも、
アラビア数字が漢数字のように
数詞を表した数字ではなく、
数そのものを表した数字
だからです。
その証拠に「10」は
数詞を表したものではありません。
漢数字の「十」と違い
一零
と並べて表しているからです。
漢数字だと
直訳して読むため、
「いち」「ゼロ」
と読んでしまいます。
でも、アラビア数字は
意訳して読むので
10
を「十」と読ませることが出来ます。
つまり、各言語の数詞に
意訳(翻訳)させることが出来るんです。
これなら、
各言語、異なる数詞体系でも
数を取ることが出来ますし、
「数詞に出来ない数」だって
言語を超えて伝えることが出来ます。
だから、世界中で
使われているわけなんですね。
もちろん、
アラブのスーク(市場)やインドでは
独自のアラビア数字を使っていますよ。
でも、アラビア数字の
グローバル性は簡素な字形ではなく、
そのシステムにあるので、
字形の派生は、
根本的な隔たりにはならないんです。
ただ一点、
「カンマ」仕様の違いを除いては。
なぜ、アラビア数字はカンマが違う?
さて、ここまでグローバルな
システムを持つアラビア数字。
でも、なぜだか、
カンマ仕様だけが異なります。
それは一体なぜでしょう?
といっても、
理由はカンタンです。
それは…
カンマが数詞を
直訳をしているから
です。
前回、カンマが
位を表す漢数字と
似ていることについて
触れたと思います。
1万 = 1,0000
1,000 = one thousand
だから、
カンマも英語の数詞を
直訳していたんです。
これでは合うはずがありません。
各言語の異なる数詞体系を
直訳して反映させてしまう
つまり、
カンマによる数詞の直訳が
アラビア数字による
数詞の意訳を狂わしていた
ということです。
まさに、
「カンマの罠」ですね。
でも、
各言語への
最適化を図っている
とも言えるので、
あまり悪者扱いは出来ません。
実際、戦前使われていた
日本語用のカンマは、
漢数字ほどではないにしろ、
読みやすかったですしね。
1,0000,0000,0000,0000
このように、カンマは各言語への
最適化(直訳)をしているので、
アラビア数字そのものと違って
意訳することが出来ないんです。
でもこれは、
位を表す漢数字が
英語に意訳できないのと
ちょうど同じですね。
カンマのジレンマ!
さて、そんなカンマですが、
各言語への最適化をしているだけあって、
これがないと大変なことになります。
10000000000000000
(一京です…)
確かにグローバルにはなりますが、
これでは、
グローバルに読みづらいですよね。
どうやら、
カンマがないと読みづらい
↓↑
カンマがあると非グローバル
という「カンマのジレンマ」が
アラビア数字には存在するようです。
すべては「ゼロ」のため!
でも、すべては
「ゼロ」を得た代償なんです。
アラビア数字は
「空位のゼロ」を得たおかげで、
位取りによる筆算が
出来るようになりましたが…、
それと引き換えに、
「ケタ」を連ねなくては
ならなくなってしまいました。
そのため、
細かい数や巨大数になると、
「ケタ」が増えて
意訳しづらくなってしまうんですね。
計算をする都合上、
漢数字のように
「空位のゼロ」を
省略できないからです。
そうなると、おのずと
カンマが必要になって来ます。
つまり、すべては
筆算の代価ということです。
「計算能力」を得る代わりに
「伝達能力」を失う
まあ、ローマ数字よりは
読みやすいんで…、
非漢数字圏からしたら、
伝達能力大幅UPなんですけどね。
何はともあれ、
アラビア数字に
カンマの罠を仕掛けた真犯人は、
「空位のゼロ」
その人だったということですね。
空位のゼロ(筆算可能)
→位取りの意訳(読みづらい)
→カンマの直訳(非グローバル)
まとめ
○アラビア数字はゼロによる
位取り記数法
○そのため、数詞を直訳しない
○だから、言語を超えて意訳され、
世界中で使われる
◎だけど、カンマがないと
意訳しづらい
●でも、カンマは直訳されるので、
言語によって違ってしまう
◎だからといって、カンマがないと
意訳しづらい
⇒カンマの罠は空位のゼロのしわざ!
ちなみに、「漢数字」ですが、
漢数詞に最適化して読みやすい分、
「カンマ」と違い、
仕様変更が出来ません。
そのため、
英語仕様などには
変更できないんです。
これは
漢数字とアラビア数字のハイブリット
の場合も同様です。
漢数字とアラビア数字のハイブリットは、
前回ご紹介した通り、
確かに便利な表記法なんですが…、
英語においては、
日本語における英語式カンマ
のような状態になってしまうんです。
1億5000万
= 0.1billion 50 million ???
日本語における
英語式カンマのような
ダブルスタンダード(二重ルール)
になってしまい、
意訳が混乱してしまいます。
なので、
グローバルな伝達には、結局、
カンマなしアラビア数字一択
ということなんですね。
これでもローマ数字よりは
読みやすいですし…。
というわけで、
次回はグローバルな
カンマなしアラビア数字について
少し見て行きたいと思います。
それでは(への)/
P.S.
コメントでも書いているのですが、
それでも千区切りを覚えるには
どうすればいいか?
1000 = 千円札
100万 = 札束
10億 = ???
1兆 = 同じ
ビリオン以外は
お金¥で覚えられます。
でも、ローマ数字みたく、
暗算し直す羽目になります。orz
スポンサーリンク