どうも、ぺのっぺです。
(への)/
数字部では、今まで、さんざん、
ローマ数字についてやって来ました。
でも、原点の凄みを除いて、
あまり良いところがありませんよね。
そこで、今日は、
ローマ数字の可能性を探るべく、
完全無欠のアラビア数字に一本取れないか?
探って行きたいと思います。
(への)/
スポンサーリンク
1999年をわかりやすく表す!
ローマ数字の不便さを表すには
「9」の付く数字を並べるだけで
片が付きます。
1999=MCMXCIX
まさに「ローマ数字の壁」です。
アラビア数字10個に比べ、
文字種の少なさではわずかに勝る
7個のローマ数字。
字形もアルファベットからの使い回しで
2度美味しい仕様のはずなのに…、
いかんせん使い方が完全に
「数字」じゃなくて、
「式」というありさま。
ローマ数字の生き残る道は
「時計の文字盤」ぐらいにしか
ないというのでしょうか?
いいや、
そんなことはないはずです。
そこで、早速、
この「1999」をローマ数字で
わかりやすく表す方法がないか、
探ってみることにします。
「O(オー)」を「0」として加える!
「0」がないため
位取りが出来ないローマ数字。
ならば、「O」を「0」として
使ってみてはどうか?
これなら、「位取り記数法」になるので、
全ての位の「9」が「IX」になります。
1999=IIXIXIX
ダメでした。
「I」が「IX」と重なってしまい、
目がチカチカします。
こうなったら、引き算を捨てて
足し算オンリーでどうでしょう?
1999=IVIIIIVIIIIVIIII
さらにダメでした。
「I」
手強いですね。
どうやらローマ数字では
「0」を使いこなせないようです。
というより、
そもそも位取り記数法にしたら、
ローマ数字のアイデンティティが
拡散してしまいますね(笑)
2桁ずつ表す!
さて、位取り記数法を使って
「1桁ずつ表す」という試みは
辛くも失敗に終わりました。
ならば
「2桁ずつ表す」
というのはどうでしょう?
英語の年数の読み方は
「2桁区切り」ですし、
案外うまく行くんじゃないでしょうか?
やってみます。
1999=XIXXCIX
無駄でした。
今度は「X」が…以下略
どうやら、ローマ数字は
難しくてカッコイイだけ
の数字みたいです。
でも、それは
「10進数」
においての話に過ぎません。
「2進数」においては、
むしろアラビア数字を
凌ぐ一面があるんですよ。
2進数なら勝てるさ!
デジタル
「0」と「1」だけで
パソコンが書かれている。
まさにアラビア数字の
「究極奥義」です。
これに対し、歴戦の武者、
ローマ数字は2進数を表すのは、
初の試み。
2進数においては
アラビア数字の方が先輩。
さて、どうなるでしょう?
アラビア数字の2進数は、
今さら説明するまでもないので
省きますが、
ローマ数字の2進数は、
どういうものなのか?
説明しておきます。
2進数なので
本来は「0」が必要です。
なので、
「O」を「0」とすることが
まず考えられます。
確かにそれなら、
10進数と違い、
「I」と「O」だけなので
互角に戦えるでしょう。
しかし、
勝てなければ意味がありません。
「互角」では意味がないのです。
そこで、
ローマ数字の利点を生かした
「2進数記数法」
を考案したいと思います。
それは、
2進数アラビア数字を
「10進数」として
ローマ数字に翻訳する
です。
これだけでは何のことだか、
いまいちピンと来ないので、
具体例を挙げますね。
例えば、
8
アラビア数字の2進数では
1000
ですが、これを
「10進数」として
ローマ数字に翻訳して
M
と表す。
でも、これだけだと、
まだよくわからないですよね。
では、今度は「9」で試してみます。
アラビア数字の2進数では
1001
これをローマ数字で表すと…
MI
もうお分かりでしょうか?
ローマ数字の特徴のひとつである
「足し算」を駆使するんです。
2進数では、
「引き算」がいらなくなるので、
意外とシンプルに表すことが出来ます。
また、「V・L・D」も不要になるので、
覚えなければ行けない文字種を
4種類に減らすことも出来ます。
例えば、「32」
アラビア数字では
00100000
になりますよね。
いわゆる
「アスキーコード(ASCIIコード)」
というやつです。
これを2進数ローマ数字で表すと…
X
おっと、これでは
「2」と同じになって
しまいますね(汗)
そこで、
区別のためにひと工夫♪
「32」の方を「大文字」、
「2」の方を「小文字」で
分けてみるとしましょうか。
X = 32 ⇔ x = 2
I = 16 = 10,000 = 一万
ちょうど大文字は
「万」を付けたものと
「同じ」になるので、
わかりやすいかと思います。
ただ、「XxCc」は単体だと
サイズ比がわからなくなるので、
区別しづらいですね。
「’」などを付けて区別するのも
手かもしれません。
何はともあれ、
「32」は
X
この一字で表すことが出来ます。
至ってシンプルです。
さて、今度は「47」では
どうでしょうか?
2進数アラビア数字だと…
00101111
えっと、
「32+8+4+2+1?」
何だかローマ数字みたいですね。
もちろん、
読みやすくするために
「4桁で区切る」
というのもありますが…
0010 1111
あまり変わりませんね。
これに対し、
2進数ローマ数字は
Xmcxi
かなりカンタンです♪
大文字と小文字の区別も入れたので、
アラビア数字と違い、
4桁で区切る必要もありません。
M = 128
= 1000 0000(千万)
C = 64
= 0100 0000(百万)
X = 32
= 0010 0000(十万)
I = 16
= 0001 0000(一万)
m = 8
= 0000 1000(千)
c = 4
= 0000 0100(百)
x = 2
= 0000 0010(十)
i = 1
= 0000 0001(一)
o = 0
= 0000 0000(○)
何より、「1」や「0」の位を
数えて翻訳する手間がないので、
書く方も読む方も
間違える心配が減りますね。
アラビア数字は2進数が読みづらい!
さて、これまで見て来て、
気付いた方もいらっしゃる
かもしれませんが、
アラビア数字の方の「0」!
何だか数えるのが大変でしたよね。
2進数は10進数と違い、
「0」と「1」しか使わないので、
位の判読がしづらいんですよ。
位もすぐに上がって横にどんどん
間延びして行きますからね。
何だか先ほどの「I」と
真逆の結果になってしまいました。
でも、実はここに、
アラビア数字の弱点
が隠されているんですよ。
アラビア数字は巨大数が苦手!
え?むしろ得意でしょ?
という声が聞こえて来そうです。
確かに、アラビア数字は
それまでの数字と異なり、
理論上、
あらゆる数を表すことが出来るので、
巨大数は得意です。
無限大に限りなく近い数字を表せる!
ということですからね。
これに対し、ローマ数字では
「M」に色々付けて
「100万」が限度!
漢数字では「無量大数」が限界!
仏典に出てくる最大の巨大数である
「不可説不可説転」をもってしても、
アラビア数字の持つ、
理論上の巨大数には到底及びません。
このように見ていくと、
アラビア数字が巨大数を苦手としてる
なんていうことは、
確かに戯言にしか聞こえませんね。
でも、「苦手」というのは、
何も「表せない」という
意味ではないんですよ。
「読みづらい」
という意味なんです。
例えば、
スーパーコンピュータで有名な
「京(けい)」ですが…、
漢数字では
京
または
一京
ですよね。
でも、アラビア数字だと…
10,000,000,000,000,000
両者の違いは一目瞭然です。
たった一文字二文字の漢数字に対し、
アラビア数字の方は…
17文字(17桁)
これが、さらに縦横無尽に並んでたら…
目が、目が〜!!
ってなりますよね。(へへ)
何だか位分けの「,」が
頼りなく見えて来ました。
そう、計算に優れる
アラビア数字の弱点とは、
巨大数の読みづらさ
だったんです。
こんなに長いと、書く方も
間違えてしまいますよね。
筆算でも隣の位に
乱入してしまいそうです。
ただ、巨大数の記録は
ローマ数字も得意じゃないので、
これはむしろ「漢数字」の強みですね。
ローマ数字の可能性!
以上、2進数における
ローマ数字の新たなる可能性でした。
m(_ _)m
「2進数ローマ数字」は、
数字の「読みやすさ・書きやすさ」
において、
「2進数アラビア数字」よりも
優れているということでした。
しかし、計算が出来ないので、
実用性は余りありません。
「O」を「0」に当てれば、
「0そのもの」は表せますが…、
位取りはしない仕様なので、
計算は出来ないんです。
強いて実用を考えるなら、
「0〜9+A〜F」の16進数を
ローマ数字2進数で表すぐらい、
でしょうか?
16進数の記数法は
文字と数字のハイブリットで
見た目にも読みづらいですからね。
でも、2進数ローマ数字なら
「8進数・16進数」も兼ねているので、
ハイブリットにする必要がありません。
さらに、コンピュータ用に「01」、
人間用に「ローマ数字2進数」
というふうに併用すれば、
計算できる必要性もなくなります。
そもそも16進数は
「人間用の表記」ですから、
そういう意味でも
「適材適所・分業」になります。
ただし、これらは
あくまで素人考えですので、
あまり本気にしないで下さいね(笑)
それでは今日はこの辺で。
またお会いしましょう。(への)/
P.S.
ちなみに、アスキーコードで
「47」は「/」です。(扉絵)
そして、「0」は「48」になります。
スポンサーリンク
コメント♪
数字の表現法ついては記事でもご指摘の通り「読みづらい」場合があるのは同感です。
小学校算数で習う漢数字は厄介であり、「七百五十三万八千三百二十六」などは、漢字の通り読めば数がすぐに分かる優れた表記であると思います。
ただ、普段の生活では使う機会が少ないのが現状です。(小切手は別として)
また、カンマは1000単位で区切っているのに対し、頭の中では万単位で数字を区切っていることで、混乱を招くと考えます。
見慣れている人はすぐにわかりますが、52,925,114,152円と書かれても、金額を認識するのに10秒程度かかってもおかしくはないでしょう。
さらに、予算や決算に関する書類は、5452千円、11650百万円と書かれる場合が多く、馴れていないといくらなのかが即時に分かりません。
ぺのっぺさんは数字の表記に関して色々と調査されているかと思いますし、まだまだ議論の余地があると考えています。
ゴルフワンさん、おひさしぶりです。コメントありがとうございます。
>>ただ、普段の生活では使う機会が少ないのが現状です。(小切手は別として)
ご指摘の通り、漢数字は金額関連ではあまり使う機会がありません。
でもそれは、そもそも「巨大数」自体が普段の生活ではあまり目にしないものだからです。
となると、巨大数以外ではアラビア数字に欠点はないので漢数字の利便性はおのずと目立たなくなるわけですね。
それにしても、小切手では漢数字を使うんですね。
小切手自体使うことがまれだとは思いますが、適材適所だと思います。
>>また、カンマは1000単位で区切っているのに対し、頭の中では万単位で数字を区切っていることで、混乱を招くと考えます。
確かに混乱しますよね。英語で読む手もありますが、数字ばかりは母国語でないと間違えてしまいますからね。
そういう意味でも、発音と数字が一致しないというのは本当に困りものです。
通貨がドルやユーロならともかく、円なのに千区切りにしなければいけないというのは何だかおかしいですよね。
戦前は「1,0000」と万区切りだったみたいですし。
>>さらに、予算や決算に関する書類は、5452千円、11650百万円と書かれる場合が多く、馴れていないといくらなのかが即時に分かりません。
初めて知りました。
調べたところ、これも英語の習慣に合わせたものだそうです。
先ほどの千区切り同様、発音と数字にズレがあるので、事務処理の「敵」ですね。
でも、よくよく考えてみると、重さの「kg」や「t」も千区切りなので、それと同じだと思えば少しは覚えやすくなるかもしれません。
あるいは、千円札〜枚、札束〜束と視覚的に覚える、など。
ただ、このように覚えても発音と数字のズレは解消できないので、効率は良くなりませんね。
>>〜まだまだ議論の余地があると考えています。
確かに、アラビア数字の表記のメリット・デメリットに関してはまだまだ議論の余地があります。
特に「カンマ」。
調べてみると、日本以外でも結構混沌としていることがわかります。
たとえば、ユーロでは、ピリオドとカンマの使い方が真逆になります。
本当、バベルの塔を思わせますね。
聞いた話ではインドのカンマ区切りもかなり独特だと言いますし・・・。
でも、これは習慣や慣れによるところが大きいので、白黒付けるのは難しいそうです。
ただ、少なくとも、千区切りと万区切りが併用されている日本の現状は、間違いやすいので、便利とは言えないですね。
そのせいで、漢数字・アラビア数字両方の利便性を活かしきれていないわけですからね。
これは一度、数字部で取り挙げる必要がありますね。